平野玲以建築設計事務所

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木下医院

所在地:奈良県桜井市
用途:診療所
構造規模:鉄骨造2階建て
延床面積:347.99㎡
竣工:2023年
撮影:小川重雄

『屋根のある建築作品コンテスト2023』
 非住宅部門 優秀賞受賞

奈良県桜井市は飛鳥時代に都として栄え、今も歴史や文化を感じることのできる遺跡・史跡が多く残っている。また、市域全体の60%を山林が占め、多武峰とその背後に連なる紀伊山地の山並みは美しく、大和三山と合わせて飛鳥時代から人々の心に残る風景が広がっている。

敷地は旧医院のはす向かい、田畑の残る古い住宅地にあり北側に建つ総合病院を除くと平屋または2階建ての低層建築が並んでいる。新医院の建築に当たっては、このエリアにはない新しさと質の高い空間、より質の高い医療の提供を可能にする最新のITシステムを導入が求められた。

建築は3つの峰を持つ山並みをイメージした屋根が特徴的で、待合/診察/バックスペースのゾーニングに合わせて構成されている。また外壁は割肌の天然石で仕上げ、質の高さと自然な表情で風景との調和を生み出している。待合室は外壁と同じ石壁と屋根の形をそのままにした山型の高い天井、妻側の大開口から見える庭の風景によって包み込まれるような落ち着いた空間。診察・処置エリアにも屋根の形を活かした折上げ天井を設けて開放的な空間としながらそれぞれの患者に医師の目が届きやすいように計画されている。バックスペースである院長室は休診時間中の休憩や応接などに使用され、ここでも割肌の石壁と屋根の形状を活かした空間は音響効果にも良い影響を与え、診察後のリラクゼーションに役立っている。

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