昨年の春から設計を行っていた、YAWARAビルが着工しました
この計画は、池田市石橋にて1923年(大正12年)より続く柔道道場と整骨院の建替えを行うものです。
95年の時を経た現在では道場・整骨院を核として訪問介護事業や障害児支援事業などの福祉事業の運営も手掛けており、今回の建替えに際しては、これまで別の場所で事業所を構えていた福祉事業を移転させるとともに、道場・整骨院のノウハウを生かした理学療法士によるリハビリ・トレーニングジム展開することを目指して建築計画を行いました。
スポーツ・医療・介護を通して地域の人々の生活を健康にするとともに、地域コミュニティの核となるような施設となることを目指しています。
2018年末竣工を目指して工事を進めていく予定です。
今日は本格的な工事の準備としておこなう「やり方」の確認を現場で行いました。
「やり方」とは、敷地内での建物の正確な位置を落とし込む作業で、更地になった敷地に木製の「水貫」「水杭」を基準となるレベルにそろえて固定し、それに「水糸」を柱の通り芯などの位置を示すものとして打ち付けることで表わします。
今回の計画では、敷地の測量を改めて行った上で設計を進めましたので、想定通りの位置に落とし込むことが出来ましたが、過去に測量された図面などをもとに設計を行った場合にいざ「やり方」をおこなうと建物が敷地からはみ出す、なんてことも実際にあったりするんです。
以下、ここだけの話。
20年ほど前のある日、光の十字架で有名な某教会の増築現場。本堂と同じ大きさで計画されていた増築棟は、本堂設計時の敷地図をもとに設計がされていたのですが、現地でやり方を行うと……
「ここの角はこれです。ここの角はこれです。(OK)そしてここの角が…フェンスの向こうのあそこです…」
なんと1m近くもお隣の敷地にはみ出していたのでした!