建築士の夫です。
2009年12月に竣工した五月山の家。
今年の初めより進めてきた増築計画が8月に竣工しました。
今回の増築内容は大きく分けて3点。
1.お子さまのスタディルーム
2.趣味の自転車用倉庫
3.庭の整備
お子さまのスタディルームついては2009年当初より、お子さまの成長に合わせて個室が必要になるタイミングで増築することが予定されており、その場所は1階奥の庭に面した部分に当初より電気設備なども用意した半屋外のスペースを用意し、あとはサッシを付けて床をつくるだけで部屋になるように計画してありました。
自転車用倉庫と庭の整備は6年間住まわれた中での要望事項です。
お住まいになられてから新たに趣味となった自転車は当然ながら納めるスペースを計画しておらず、隙間を探して各所に置かれている状況でした。
また、庭については当初のコストダウンのために掘削残土で庭に斜面をつくっておき、入居後オーナーのDIYで植栽をされる予定でした。しかし、掘削残土の斜面は思いのほか土が固く、植栽のために耕すだけでもかなりの労力が必要で未完のままとなっていました。
そこで今回の増築計画では、ただスタディルームをつくるだけでなく、庭と一体的に計画することで庭と建物の関係性を見直し、新たな空間の広がりを生活に取り込むことを意識して設計しました。
具体的には、庭の斜面の土を撤去してフラットにした上で、スタディルームの庭に面した部分と向き合うように倉庫を配置し、そのあいだをウッドデッキでつなぐ。ウッドデッキに面して南側は芝生を張り、北側はコンクリート土間として自転車の洗車・メンテナンスができるように整備する。
要素としてはシンプルながら、芝生とアオダモのシンボルツリー・ウッドデッキのイペ材・倉庫外装の下見貼りのウエスタンレッドシダー・本体のコンクリート打ち放しとの対比、そして五月山から吹きぬける風が相まって、心地よい空間ができたと思います。
連載が始まりました。
「自営業の妻、3年かかって家を買う」というタイトルです。
お時間がある方はご一読いただければと思います。